京都肉 -繊細な味わいと上品な舌ざわり

世界中からやってくる旅人に「日本で食べたいものは?」と聞けば、“和牛”とこたえる人が多い。スキヤキ、しゃぶしゃぶの主役であり、日本の食文化に欠かせない和牛。中でも今回は“京都肉”の魅力をたっぷりとご紹介しよう。



四季を持つ豊かな気候と、日本人の繊細な仕事によって育まれる和牛。とろけるような食感と、びっしり入ったサシの甘み。そんな和牛のおいしさを堪能したいなら、ぜひ京都へ。千年の都として独自の文化が育った京都は美食の街でもあり、実は昔から京都人は牛肉が大好き。「黒毛和種であること」「京都府内で最も長く飼養されていること」「日本食肉格付協会の枝肉格付が最高ランクのA5、B-5及びA-4、B-4規格であること」など、数々の定義をクリアした希少なブランド牛「京都肉」が、舌の肥えた人々を魅了している。

豊かな自然と長い愛情が育む -上質な平井牛

京都肉の中でも格別のおいしさ!と讃えられる平井牛。平井牛が育てられているのは、京都府のほぼ中央部に位置する南丹市という自然豊かなエリア。この地で約1700頭を育てる[京都丹波牧場]の5代目、平井和恵さんにお話を伺った。


■京都には古から続く牛肉文化あり

父親の仕事を受け継ぎ、牧場の仕事に携わって丸9年。仕事をはじめた当初、扱っている京都肉は有名料亭やレストランから指名買いされていたが、全国的な知名度はいまひとつ。一般の人たちに、海外の方に、もっと京都肉を知ってほしいという情熱から、平井さんの活動はどんどん幅広くなっていった。「和牛に関するパネルディスカッションに参加したり、京都大学農学部で肥育方法を話したり。京都肉を知ってもらえるなら、どんな依頼でも受けました。

京都の和牛は、1310年に書かれた日本最古の和牛書に記載があるほど歴史があります。江戸時代の殿様も、こっそり召し上がっていたという話もあるほど。京都には和牛を食べてきた、長い歴史と文化があるんです。関東の家庭では豚肉をよく使いますが、関西、特に京都は牛肉派が多い。肉ジャガや串カツといった日常的なおかずにも牛肉を使うので、京都人は牛肉の消費量が日本随一なんですよ」。





■出荷まで5年をかける平井牛

食通の京都人を満足させるため、[京都丹波牧場]は最善を尽くす。「牛が飲むのは地下150メートルからくむ天然水。ストレスを感じないよう風通しのよい空間に、ヒノキやスギのおがくずを敷いて清潔を保っています。愛情こめたブラッシングも大切ですね。」さらに、全国平均では通常26ヶ月齢で出荷されるが、京都丹波牧場では35ヶ月まで育て上げる。時間も費用もかかるが、長期肥育でひとまわり大きくなり、脂の融点が下がるため人の体温で溶けるほどやわらかくなる。「良い母牛が妊娠し、血統の優れた子牛が生まれて出荷され、牧場で育ち、最後に出荷されるまで、トータルで5年ほど。

さまざまなジャンルのプロの努力が、平井牛の品質を支えていて、5年に一度の和牛オリンピックで2位と5位に選ばれたこともあるんですよ。」丁寧な長期肥育ゆえ、全国的にはまだ希少だが、地元・京都なら平井牛と出合える場所がある。“京都肉”、“平井牛”をキーワードに、肉行脚してみてほしい。



平井 和恵
大学卒業後、大手人材会社に3年間勤務した後、父親が営む[京都丹波牧場]へ。後継者として京都肉の品質向上、魅力発信に尽力している



  • 京都丹波牧場
    TEL:0771-42-4748
    住所:京都府亀岡市旭町一ツ橋63
    ※見学不可
    http://hiraigyu.com



掲載されている情報は2018年5月時点のものです。

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