おいしいが積み重なって、満足に繋がる店。有喜屋。

日本を代表する麺料理として、うどんや蕎麦がある。その中でもよく「うどんは関西、蕎麦は関東がおいしい」と言われる。おいしい蕎麦を食べるには関東に行くしかないのか? そんなことを思っていると、絶品蕎麦が食べられる老舗があるとの情報が耳に飛び込んできた。それこそが昭和4年から続く蕎麦店「有喜屋」だ。


シックなカラーの落ち着いた店内。壁にずらりとかけられた舞妓さん、芸妓さんのサインに期待が高まる。さぁ、何を食べよう。メニューをじっくりと眺める。見慣れないビジュアルのメニューが目についた。「有喜そば」。名前の通り、店のオリジナル蕎麦だ。せっかくなのでこれを頂くことにする。温かいものと冷たいものがあるのだが、今回は外の暑さも考えて冷たいものを注文。


有喜そば990円(税込)


食べた瞬間ふわっと広がる豊かなダシの香り。上に乗ったクリーミーに泡立てられた全卵。爽やかなネギの香り。サクサクとした天カスの食感。噛み応えのある納豆は、納豆独特の匂いが抑えられており、代わりに大豆本来の味が味わえる。細めのそばにはコシがあり、つるりと食べられる。しっかりと味わってから飲み込む。しみじみ思う。旨い。

一つ一つの素材の味がしっかりと引き立っている。だがどれもが喧嘩をせず、きちんと蕎麦の風味を引き立てている。なるほど、これが本当においしい蕎麦というものか。


同店は京都内外に数店舗展開している。その全ての店舗で、ざる、せいろ蕎麦等の冷たい蕎麦は職人が手打ちしたものを使用しているというこだわりっぷり。なので同じ有喜屋でも、店舗によって蕎麦の味やコシが微妙に違うそうだ。優れた技巧を持つ職人にのみ与えられる賞「黄綬褒章」を与えられた社長が厳しいチェックをし、その腕も認められた者だけが蕎麦を打つことを許されている。違いは蕎麦だけではない。内装も各店舗でそれぞれ趣向を凝らしており、一見すると違う店のよう。これは「それぞれのお客様が、お気に入りの店舗を見つけて欲しい」という思いからなんだとか。


有喜屋先斗町本店 蕎麦打ち職人 伊東 義右さん


伊藤さん曰く、温かい蕎麦はダシの味を、冷たいものは蕎麦そのものを味わってほしいそう。また、持ち帰り用の蕎麦も店内で販売されているので、遠方ら来た方には土産としてもおすすめしたい。


落ち着いた空間で、一流の蕎麦に舌鼓を打つ。満足感でお腹も心も満たされることだろう。


有喜そば


店内(地下)


1階



  • 有喜屋 先斗町本店
     Tel:075-221-2978
     住所:京都市中京区木屋町通三条下ル石屋町125 他京都府内外数店舗
     営業時間:11:30~16:00、17:00~20:30
     定休日:月曜日
     価格帯:1000円前後~
     アクセス:京阪「三条」駅・地下鉄東西線「三条京阪」駅から徒歩数分
     タバコ:分煙
     http://www.ukiya.co.jp

     英語対応:英語メニューあり
     WI-fi:確認中



※掲載している情報は2018年5月現在のものです。

玉置采也加/Sayaka Tamaki
玉置采也加/Sayaka Tamaki

日本/近畿大学 総合社会学部/京都の魅力を発掘すべく、今日も府内を東奔西走ーーーJapan / Applied sociology, KINDAI University / To uncover the charm of Kyoto, I run around Kyoto all the time today.